山のクジラを獲りたくて
魚に関する本ではないですが,釣りの魅力に通じるところが盛りだくさんの一冊です。
自分の足で山を歩き周り,獣の足跡を辿り,彼らの考えに思いを馳せて,獲物を捕る。情報を集めて,仮説を立てて,それを実行に移す。ワクワクの連続です。釣りにもそういうワクワクがありますよね。釣り船にポイントまで連れていってもらうオフショアの釣りにはあまりない要素かもしれないけど。そういう釣りの一面が好きな人にも,是非読んでいただきたい一冊です。
この本を読んで,春にトラウトを自分で巻いた毛針を使って釣ることを目標に,まずはキャッツキルの地図を買って,頭の中で歩き回って仮説を立てることから楽しんでみようと思いました。
獲物を狙う際の心理状態の分析や,その描写もとても巧みで,とてもいい本でした。